STEM-DSとは?

コンセプト

 2017 年、学習指導要領が新しく改訂されました。これに伴って、新たな価値の創造や、小学校へのプログラミング教育の導入等が進められています。子どもたちには、自分の個性や能力を生かしながら、変化の激しい社会のにおいて何が重要かを主体的に判断できることや、根拠に基づいて自分の考えを明確に説明したり、対話や議論をすることで、多様な考えを理解したり、自分の考え方を広げたりして、多様な人々と協働していくこと、そして、社会の中で自ら問いを立て、その解決方法を考えて挑戦し、新たな価値を創造していくことなどが求められています。

 このような価値の創造において、身のまわりにあるビッグデータなどを収集して分析し、その傾向を踏まえて、何が問題なのかを明らかにし、自分なりに解決できる課題を設定できることがとても大切になってきました。 

 

 アクセンチュア株式会社と特定非営利活動法人東京学芸大こども未来研究所の共同研究によって開発された、小学生から始めるSTEM・データサイエンス(STEM-DS)《フードロス編》は、SDGsの「2.飢餓をゼロに」という目標にも関わる、フードロスという社会問題に、データサイエンスを活用して取り組む小学校5、6年生向けの教材です。実社会の最前線において、データサイエンスを駆使して問題解決に向き合うアクセンチュア株式会社が社会貢献の一環として取り組んでおり、同社データサイエンティストたちのスキルと情熱を注ぎ込みました。

東京学芸大学大学院
大谷 忠 教授



STEM-DSへの思い

 構想から苦節約1年・・・小学生に分かりやすくかつ面白く、また現場の先生方にとっても使いやすいようにと検討に検討を重ね、ようやくデータ分析を題材にした本教材をお披露目することができました。

 今や企業の経営や政府の政策検討においてもデータが重要な要素になっており、データを分析し使いこなす力の活用範囲は増す一方です。これからの日本を担う小学生のみなさんがデータから見える新たな発見やデータを使って社会問題を解決することの面白さに目覚めるきっかけとなれば大変嬉しく思います。(アクセンチュア株式会社 福井 洋志・川田 千寛)


 随所に散りばめられた本物のデータサイエンティストの存在、見方・考え方が子ども達を夢中にさせ、本気の試行錯誤に引き込みます。これは、アクセンチュア株式会社の本物のデータサイエンティストと協働で開発したからこそ生まれ得るものです。 

 自分自身で問題解決をしながら本物のデータサイエンティストの見方、考え方、スキルを、追体験していくことで、子ども達はデータサイエンスの学習内容を獲得するだけでなく、データサイエンスが本来持っている面白さを体感することでしょう。

 子ども達を「データサイエンス」の世界へいざないましょう。(東京学芸大学 教育インキュベーションセンター教授 金子 嘉宏)